内容説明
私たちはこんな風に論文を書いている。研究者は、ひとつの論文を形にするまでにどのようなことを考えているのか、どのような素志を持って日々研究に取り組んでいるのか―17人の研究者が語る、「論文を書く」という営為との向き合い方。法学分野における活発なコミュニケーションの土台となる論文を目指して。
目次
何のために論文を書くのか 法の支配のために書く
論文を書くことの苦しみ、喜び、また苦しみ
それが僕の思い込みだとしたって
言語化されていない構造を言語化する
日本法学と学術コミュニケーションの国際性 国際発信の試み
国際法研究者は何をしており、何をすべきか
基礎法学としての外国法研究 ある英米法研究者の場合
理論・データ・社会への関心 「学術コミュニケーションが沸き立つ論文」について
「はみ出る」ことのススメ 視点の確立と関心の広がり
刑法の論文スタイルと共同研究による研究推進 その基礎にある方針
判例評釈と調査官解説 「真の判例法理」の探求に向けて
学術コミュニケーションと評価
直観という問題(あるいはお気持ち表明を巡って)
守破離 わたしの研究遍歴
著者等紹介
興津征雄[オキツユキオ]
1977年生まれ。2016年 神戸大学大学院法学研究科教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
出版社内容情報
私たちはこんな風に論文を書いている。
研究者は、ひとつの論文を形にするまでにどのようなことを考え、どのように準備しているのか、どのような素志を持って日々研究に取り組んでいるのか――17人の研究者が語る、「論文を書く」という営為との向き合い方。
法学分野における活発なコミュニケーションの土台となる論文を目指して。
[執筆者]
会沢 恒/安藤 馨/上野達弘/興津征雄/垣内秀介/木下昌彦/笹倉宏紀/白石忠志/道垣内弘人/西内康人/濱本正太郎/樋口亮介/平田彩子/福岡安都子/藤澤治奈/藤村直史/松中 学
【目次】
解題――「はしがき」に代えて〔興津 征雄〕
何のために論文を書くのか
――法の支配のために書く〔興津 征雄〕
I 何のために論文を書くのか
II 自己紹介
III 私の考える法の支配
IV 法の支配を意識する――実務との接点
V 砂漠にオアシスを作る――新しい問題の開拓
VI 選択肢を増やし、俯瞰して分析する――個別法の研究
VII 思考過程を言語化する――教科書の執筆
VIII 法の支配のために書く――実務との距離と研究の自由
論文を書くことの苦しみ、喜び、また苦しみ〔垣内 秀介〕
I 本稿執筆の目的
II 研究するということ
III 論文を書くということ
IV 書くことの苦しみと喜び(とまた苦しみ)
V 結局なぜ書くのか?
それが僕の思い込みだとしたって〔道垣内 弘人〕
I 「徹底したい」
II 「説明を付けたい」
III 「一貫させたい」
IV 「思いつきで言ってるとバカにされたっていいじゃん」
言語化されていない構造を言語化する〔白石 忠志〕
I 研究に関する考え方の概略
II 構造を言語化した例:独占禁止法における「市場」の概念
III 言語化の余滴
IV おわりに
日本法学と学術コミュニケーションの国際性
――国際発信の試み〔上野 達弘〕
I はじめに
II 法学研究の国際性
III 日本法学の特徴
IV 英語中心法学化とその功罪
V 挑戦と成長
VI 研究は長く人生は短し
国際法研究者は何をしており、何をすべきか〔濱本 正太郎〕
I 禍棗災梨問題
II 言語問題
III メディア問題
IV 実務問題
V 仮構問題
Column 留 学〔福岡 安都子〕
基礎法学としての外国法研究
――ある英米法研究者の場合〔会沢 恒〕
I 実定法学との棲み分け・差異化
II 外国法学の固有の役割(if any)
理論・データ・社会への関心
――「学術コミュニケーションが沸き立つ論文」について〔平田 彩子〕
I 「法社会学」というあいまいさ?(換言すれば、懐の深さ)
II 論文はつながっている
「はみ出る」ことのススメ
――視点の確立と関心の広がり〔西内 康人〕
I はじめに――いろいろ書くのは単なる器用貧乏なのか?
II 同じところを回る――軸と広がり
III 「軸」と「広がり」を相互作用させるということ
IV おわりに――他者とともに自己とコミュニケーションする論文を目指して
刑法の論文スタイルと共同研究による研究推進
――その基礎にある方針〔樋口 亮介〕
I 研究の最終目標と本稿の叙述内容
II 論文スタイル
III 共同研究と個人研究の両輪的推進
IV 研究の基本方針
V 刑法